ひきこもり姫と腹黒王子 vsヒミツの巫女と目の上のたんこぶ / 秋杜フユ

作者名 あ行秋杜フユ

諸事情から引きこもり生活を満喫していたビオレッタだが、光の巫女に絵選ばれてしまい、王宮で巫女として暮らす事になってしまう。魔術師の一族の末裔として闇を愛するビオレッタは、彼女を保護下に置くことになったエミディオ王子(キラキラしている)がその見た目によらず闇の精霊に好かれているということを知り、彼の背中(闇の精霊が憑いている)を心の拠り所とし、史上最短の光の巫女になることを決意するが……

コメディ分が多いラブコメでした。

闇を愛するのに光の巫女に選ばれてしまった旧家のお嬢さんと、彼女を保護することになった王子様のラブコメ。予想以上に笑える話で、全力で後ろ向きなビオレッタとそうはさせじとする王子様の攻防が楽しかったです。

こう、勢いで読ませてしまうというか、細かいことに引っかかるとたぶん面白くなくなるお話だと思うので「細かいことはいいんだよ、ノリがおもしろいから」とそんな心持で読んでおりました。腹黒という割には終始爽やかだった王子様の王子様ぶりが楽しく、王子さまが自分より闇の精霊に好かれている現実に打ちひしがれているビオレッタが楽しかったです。

ひきこもり姫と腹黒王子 vsヒミツの巫女と目の上のたんこぶ
秋杜フユ/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2015.08)
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