幽霊伯爵の花嫁6~彷徨う少女と踊る髑髏の秘密~ / 宮野美嘉

本の感想, 作者名 ま行宮野美嘉

サアラたちの前に、ジェイドを父と呼ぶ幼女の幽霊が現れる。ジェイドの子であれば我が子も同然と喜々として受け入れるサアラに、ジェイドは幽霊にこれ以上関係するなと強く言い渡す。

相変わらずのサアラの強さにただただ脱帽。

ジェイドの隠し子(疑惑)騒動と、それに関係してアシュリーゼの真相あれこれ、加えてサアラとジェイドの出会いについて。サアラとジェイドの出会いについては、弱っているサアラというのが非常に珍しく(今のサアラの片鱗はありますが)、そうか、吹っ切れるまではこうだったのか……と思わず感心してしまいました。

アシュリーゼの真相については、その真相にかかわるお方のあまりにもの結末に思わず脱力しそうになりましたが、でもよく考えるとこれ脱力してはいけないやつ。でも、脱力せずにはいられない。それに関係して、今回のゲストキャラの仕立て屋ユマさんの強かさというか、吹っ切れ具合もこれまたサアラと同じくかっこよくて、このシリーズの女性全般のしたたかなところがすごく楽しいなぁと改めて感じた一冊でした。

幽霊伯爵の花嫁6~彷徨う少女と踊る髑髏の秘密~
宮野美嘉/増田メグミ
小学館ルルル文庫(2012.11)
amazon/honto/BOOKWALKER