残念公主のなりきり仙人録 敏腕家令に監視されてますが、皇宮事情はおまかせください! / チサトアキラ

本の感想チサトアキラ

先帝の姪でありながらも権力から遠く離れたところで平和に暮らしている公主・陽琳は仙人になるために日々「センカツ」に勤しんでいた。ある日、従兄である帝のご機嫌伺いに皇宮に向かった陽琳は、そこで本物の怪異と遭遇してしまう。暴走しがちな陽琳を影に日向にサポート(操作)する家令の紫晃とともに、日頃培った仙人の知識を総動員して陽琳は事件の解決に取り組むことになる。

陽琳の暴走が面白いんだけど見ているのがつらい(いい意味で)。

えんため大賞奨励賞受賞作。チサさんとアキラさんの二人一組の作家さんということで(著者紹介より)、少女小説界ではわりと珍しいなぁという作家さんでした。

ヒロインちゃんが仙人になるために怪しい活動に邁進しているのが結構楽しくて、現在進行形で数々の汚点を作り上げていっている前半、そしてそこから怪異に出会い、幽霊(怨霊)となった謎の美少女を成仏させるために今まで培ってきた仙人知識を総動員して謎に挑んでいくというスピーディーな展開が楽しかったです。権力とは縁のない公主のお世話係に過去にいろいろある超有能なイケメンが控えている、というのもお約束ながら楽しい。そしていざとなったらすべてのつてを総動員してご主人様をサポートするというのもいい。
事件の顛末は、さすがに終盤になると大体読めましたが、中盤まででは予想のできなかったところに着地して、そのあたりの展開も楽しかったかなぁ。続きは発刊(2017年3月)からしばらくたった現在(2017年12月)で出てないので出ないのかなぁという気もしますが、違う物語でもいいので次の作品も読んでみたいです。

残念公主のなりきり仙人録 敏腕家令に監視されてますが、皇宮事情はおまかせください!
チサトアキラ/三浦ひらく
ビーズログ文庫(2017.03)
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