悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました / 永瀬さらさ

本の感想, お気に入り, 作者名 な行永瀬さらさ

婚約破棄をきっかけに、「前世」を思い出し、今が自分が前世で遊んでいたゲームの「悪役令嬢」で、このままだと(悪役令嬢が)破滅ルート一直線だと気付いたアイリーンは、(悪役令嬢の)破滅ルート回避のために、積極的に「ラスボス」の魔王を手なずけるという対策に乗り出すことにした。

アイリーンが策士に見せかけて可愛いところがいいなぁ。

永瀬さんが小説家になろう、で連載されていた作品の書籍化。連載されていることは知っていたのですがその時は手を出せず、書籍化したときに買ってはいたのですが案の定積んで(略)。
悪役令嬢ものの鉄板(?)の前世は自分が当該乙女ゲーのプレーヤーでした、というやつですが、前世の記憶を駆使してあれこれと破滅ルートを回避していくアイリーンのたくましさが良いものでした。「悪役令嬢」なので高飛車と言うかなんというかのところもあるんですが、可愛らしいというかよくよく見えたらめっちゃいいお嬢さんでというのも鉄板ながらも、いい……。そしてなんのかんのとアイリーンのペースにはめられていく魔王様のクロードさんも、いい……。でもってアイリーンのペースと見せかけてじんわり押してくるクロードさんもいいものですねー。魔王さんの腹心さんたちもいい味だしてて、(ゲームの)ヒロインサイドをやりこめる展開が気持ちのいいものでした。

3月に続刊がでるとのことですので、いい時期に読んだなと自分を納得させて続刊を待ちたいと思います。

悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました
永瀬さらさ/紫真依
角川ビーンズ文庫(2017.09)
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