2015年のお気に入り 適当に10作くらい

つれづれまとめ

2015年に読んで面白かった本を10作ほど上げてみます。

※順番は読んだ日順(だいたい)。
※書影や感想は、2015年に読了したものを挙げております。
※2015年は2014年に輪をかけて読書量が減りました。生きるためには仕方がない……


■「ばけもの好む中将」シリーズ / 瀬川貴次
面白いという評判は聞いておりましたが、数冊出た時点で読み始めた平安不思議の物語。コバルト文庫じゃなくて集英社文庫で、最新刊はまだ読んでおりません。
中将さまの怪異を愛するがゆえの爆走ぶりと、それに付き合わされる好青年、そして周りの味のある登場人物たちが面白くて一気読みすることうけあいです。瀬川さんの軽快な語り口がジャストフィットのエンターテイメント小説で、これは老若男女問わずおすすめの作品かなぁ。
  

平安不思議めぐり / 姑獲鳥と牛鬼 / 天狗の神隠し

■かけもち女官の花○修行 / 乙川れい
ビーズログの新人さんのデビュー作。画家を目指す女官がひょんなことから王子さまに気にいられてそのままいろいろと「かけもち」してしまうラブコメで、テンポがよくて面白かったです。恋愛モードに入りそうなところでも、女官さんの絵描き魂が爆発して見事にそっち方面をスルーする展開がお腹痛い系で……お気に入りです。

感想

■鉄皇帝の結婚 / 宇津田晴
安心と安定のルルル文庫宇津田さんの読み切りからはこちらを。もう一つ、ヒーローがオネエの変化球作品もとても面白かったのですが、ザ・王道という点ではこちらに分配。少女小説は!こうでなくては!という人物配置と展開、外で読むのは辛い展開の数々が楽しかったです。

感想

■箱入り王女の災難 / 三川みり
三川さんの新作。前作が途中で積んでしまっている中(購入はした!)、新作なら追いかけられる(途中積みさえしなければ)と読み始め、最初は探り探りの状態でしたが途中からどんどん止まらなくなり、続きがとても楽しみなシリーズになりました。特に、二巻目の新キャラ・ミュラー提督のポテンシャルの高さには今後も期待がうなぎのぼり(笑)。なかなか大きなお話に発展しそうな中、弱気な王女様がだんだんしっかりしてきて彼女の今後の成長も楽しみです。

 

魔術と騎士と黒猫の序曲 / 時間と秘密と天使のワルツ

■浪漫邸へようこそ / 深山くのえ
しばらく深山さんのお話は読んでいなかったのですが、大正ロマン!女学生!書生さん!という心ときめく単語がならんでしたのでついふらふらと。期待通りの素晴らしい展開の数々とよかったね!というような着地点でした。深山さんの描く「どーしようもない悪役(ポジション)」はやっぱりどーしようもなくイラっとしましたが、そのあたりもスッキリ片付き読後感もさっぱりでおすすめです。

  

感想

■アルバート家の令嬢は没落をご所望です / さき
ネット小説出発の「乙女ゲーの世界の悪役に転生してしまったため、積極的に没落エンドを目指す」お話。主人公のツッコミ体質と、すべてが裏目裏目に出まくって最後は「(乙女ゲーの)ヒロインと悪役令嬢エンド待ったなし」の展開まで行きそうになるという、怒涛の展開が楽しかったです。そして2巻はボーナストラックといいますか、従者頑張ったな……というお話で大満足です。

 

アルバート家の令嬢は没落をご所望です1 / アルバート家の令嬢は没落をご所望です2

■不実な夫の愛し方 / 宮野美嘉
シリーズ物がなんとなく合わなくてしばらく読んでなかったのですが、気が付くと読み切りが結構でていたので、(個人的に勝手に設定した)強化期間中にだいたい読みました。大方の作品が「正統派少女小説なのにどこかに病んでいる人がいる」という宮野さん風味のとてもよい少女小説でしたが、なんとなく序盤に読んで一番印象深かったのでこの一冊をチョイス。これは主人公二人はそれほど病んではおりませんでしたが(というか、ヒロインがある種ボーダー越えてた)、とある登場人物が予想外に病んでいてさすがだな、と思いました。

感想

■月の魔法は恋を紡ぐ / 富樫聖夜
「ロリコンは滅びろ!」に集約されるビーズログの新シリーズ。最初は読み切り予定だったのかで続いても続かなくても、という結末でしたが無事2冊目もでて、そしてこの次も出るみたいで嬉しい限りです。
ヒーローポジションの博愛主義の王子さまが、キラキラしい王子さまで、そんな王子さまに幼女姿で愛でられ、そしてもとの姿に戻っての距離感にドキドキしのヒロインが可愛らしく楽しかったです。そして2巻最後の王子様の「やっちゃった」なアレに3巻の展開にも期待に胸が膨らむというものです。

 

特殊な嗜好はハタ迷惑 / 魅惑の舞踏会は嫉妬の嵐

■おこぼれ姫と円卓の騎士 / 石田リンネ
今追いかけている少女小説のシリーズの中で一番お気に入り・続きが気になるシリーズで、ここのところ毎年選んでるのでどうかなぁと思いつつ、やっぱり選んでしまった一冊。
男前な王女様と周囲を固める騎士たちがとにかくよいのです。そしてたまに挟まれる王女様の恋心的な何かが!たまになのが!よいのです。
新刊ではお兄ちゃん王子の予想外の生存力の高さに笑ってしまいました。ここの兄妹の仲良し具合(ただし表立っては仲良くできない)も好きです。

  

二人の軍師 / 臣下の役目 / 女神の警告

■魂織姫 運命を紡ぐ娘 / 本宮ことは
最近WHをあまりちゃんと追いかけられていないので、タイムリーには読めなかったのですが、何とか年内に読めたものの「もっと早く読んどけばよかった」という気持ちと「どうせならもうちょっと待って二冊とか三冊まとめて読むべきだったかもしれない」という気持ちがせめぎあってしまったお話。まだまだ物語は始まったばかりですが、中盤の静から動に至る過程や、裏で画策される陰謀など楽しみなところが多く、続きが待ち遠しいです。

感想